プレミアム戦略
最近読む本は今担当しているプロジェクトに関するものばかりで
しかもハズレばっかりだったが、久方ぶりにアタリ本に出会った。
昨今の世の中では、景気が決して芳しいとは言えない中
全世界的にいわゆる「富裕層」が増えていて、
「プチ富裕層」なり「新・富裕層」とかいう
自分のこだわるものだけは金を惜しまず高級品を買う、という
人が増えているそうです。
確かに。自分や周りの友人を見るとそんな感じ。
とはいえ、20代後半から30代前半のペーペーが
全てに高級品を買える訳がないので、
一点豪華主義的な方向に向かうのは必然な気がしますが。
この「プレミアム戦略」はそんな人たちが喉から手を出して
欲するいわゆる「プレミアム」なブランドはどんなコンセプトを
持っていて、どんな戦略で市場に商品を出しているか、あるいは
ブランディングをしているかを非常に分かりやすく解説してくれてます。
(略)
しかし、プレミアムの価値の源泉は、あくまでも「作り手の強烈な主観とこだわり」である。相対競争においては消費者や競合の動きを理解することは大きな意味があるが、プレミアムという絶対競争では、一般的なマーケティングはほぼ無価値に等しい。
では、何もしなくて漫然と顧客が来るのを待てばよいかというと、そんなことはない。重要なのは、作り手の主観、自分たちが生み出す絶対価値がいかなるものであるかを、じっくりと伝えることである。この「ストーリー・テリング」の品質こそが、「本物」をプレミアムたらしめる分岐点である。
(中略)
プレミアムとは、「「機能的価値」と「情緒的価値」の融合」である。「情緒的価値」を形成する作り手への共感、絶対価値が生み出される間のさまざまな伝説や神話、さらには熱狂的なコア・ファンとの関係性から生まれる逸話などの「ストーリー」を、ファンやカスタマーは欲している。
(中略)
プレミアムはマーケティングからは生まれない。上質な「ストーリー・テリング」こそがプレミアムの源泉である。
うーん、確かに。
何らかの伝説や逸話があり、それに共感できると非常に
自己満足できるし、自分だけが知っている感がある。
「マーケティングがいらない」とは仕事がなくなるので困ってしまうが。。。
まぁ、でも言いたいことは痛い程分かる。
ものすごく大切なことを述べているが、
とてもこれだけでは理解できる代物ではないと思うので
珍しくいっぱい引用してみる。
プレミアムとは「絶対価値」である。作り手の圧倒的な主観が「次元の異なるこだわり」につながり、ほかにはないオンリーワンの価値となる。消費者への迎合・妥協からは、プレミアムは生まれない。
(中略)
プレミアムの作り手は、その原点・こだわりは失わずに、常に「モダン」でありつづけることを具体的な形としてしめさなければならない
。 (中略)
虎屋の17代目当主、黒川光博社長の「伝統とは革新の連続である」という言葉を忘れてはならない。
つまり、「俺様」を貫けってことか。
何だか忘れていた何かを思い出させてくれた気がする。
そして、最後にここ。
マジで痺れた。
作り手のこだわりは、基本的価値だけでなく、その商品が生み出す「小宇宙」すべてにおいて反映されなければならない。 プレミアムは、細部にこそ宿るのである。
確かに、自分自身プレミアムを感じる商品やサービスを買ったときには
細部にまでこだわったものでなければ受け入れられないし、そうであってくれなきゃ困る。
逆に、偽プレミアムは付加価値的なものすら発見することができず、時には、値段に対して
高すぎたんじゃなかろうか、と思うことがある。
つまり、購入者の我々が期待するもの以上のものを提供して
初めてプレミアムな価値を作ることができるんじゃないかと。
購入後、しばらく経って、あぁ、ここにもこだわりがあったのだな、と
思うことも本物にはままあるが、そういうところこそ大事で、
それが本書でいうところの「絶対価値」かと。


